#author("2023-02-12T11:40:12+09:00","default:k1rou","k1rou") #author("2023-02-12T11:41:48+09:00","default:k1rou","k1rou") *リソースレコード [#g4ebe14f] -権威サーバで保持するゾーンの情報 -ドメイン名、タイプ、クラスの組み合わせで構成される *リソースレコードのフォーマット [#pfbbdfe9] ドメイン名 TTL クラス タイプ データ -ドメイン名は絶対ドメイン名(末尾に"."(ルート)を付ける) -TTL、クラスは省略可能 -同じドメイン名のリソースレコードが複数ある場合、2行目以降はドメイン名を省略可能 *リソースレコードの構成 [#j0ea7162] **TTL [#l2edc53d] -Time To Live -フルリゾルバがキャッシュに保持する時間(単位:秒) -ゾーンの管理者が指定する **クラス [#z3e87c59] -ネットワークの種類 -通常は"IN" しか使われないが、特殊な用途で"IN" 以外が使われることもある ***IN [#d6c90616] --インターネットを表す **タイプ [#x0b9f8c5] -情報の種類 ***SOA [#b3b8a71b] -プライマリDNSサーバのドメイン名。 -権威ドメイン。ゾーン権限を持っているDNSサーバを指定するレコード。 -[[Zone Apex]]に必ず設定する。 -フォーマット ドメイン名 TTL IN SOA MNAME RNAME SERIAL REFRESH RETRY EXPIRE MINIMUM --MNAME ---プライマリサーバのホスト名 --RNAME ---ゾーンの管理者のメールアドレス ---メールアドレスの"@"は"."に置き換えて表記する --SERIAL ---ゾーンデータのシリアル番号 ---ゾーン転送でセカンダリサーバがプライマリサーバに新しいゾーンデータがあるかどうかを判断する際に使われる --REFRESH ---セカンダリサーバが自発的にゾーンデータの更新を試みるまでの時間(単位:秒) ---プライマリサーバからのDNS NOTIFY の通知を待たずに行われる --RETRY ---ゾーンデータの更新が失敗した場合に、再度ゾーンデータの更新を試みるまでの時間(単位:秒) --EXPIRE ---ゾーンデータの更新が失敗した場合に、保持しているゾーンデータを期限切れにするまでの時間(単位:秒) ---期限切れになると、セカンダリサーバは問い合わせに対して保持するゾーンデータを応答しなくなる --MINIMUM ---フルリゾルバがネガティブキャッシュを保持する時間(単位:秒) ---SOAリソースレコードのTTLの時間の方が短い場合は、SOAリソースレコードのTTLの方が有効になる ***NS [#ab233d99] -ドメインのゾーンを管理する権威サーバのホスト名を設定するレコード -ドメイン自身(子)のゾーンと親のゾーンの両方に設定する -権威サーバが複数ある場合は、権威サーバ分のレコードを設定する --設定するレコードの順番はDNSの動作に影響しない -[[Zone Apex]]に必ず設定する。 -フォーマット ドメイン名 TTL IN NS 権威サーバのホスト名 ***A [#ec445756] -ドメイン名に対応するIPアドレス([[IPv4]]) -ドメイン名とIPアドレス([[IPv4]])を紐づけるレコード。 -1つのドメイン名に対して複数のIPアドレスがある場合は、IPアドレス分のレコードを設定する -フォーマット ドメイン名 TTL IN A IPアドレス(IPv4) ***AAAA [#j84d6de2] -クワッドエー -ドメイン名に対応するIPアドレス([[IPv6]]) -ドメイン名とIPアドレス([[IPv6]])を紐づけるレコード。 -1つのドメイン名に対して複数のIPアドレスがある場合は、IPアドレス分のレコードを設定する -フォーマット ドメイン名 TTL IN AAAA IPアドレス(IPv6) ***MX [#uf83d552] -Mail Exchange -メールサーバのホスト名 -メールサーバ(メールアドレスで利用するドメイン名)を指定するレコード -MXレコードが設定されていない場合、メールはAレコードで指定したIPアドレスに送られる。 -メールを明示的に受信しない(Null MX)ことを設定することができる。(プリファレンス値:0、メールサーバ名:.) -1つのドメイン名に対して複数のメールサーバがある場合は、メールサーバ分のレコードを設定する -フォーマット ドメイン名 TTL IN MX 優先度 ホスト名 --優先度 ---複数のメールサーバがある場合の優先度を数値で設定する ---値が小さい方を優先する ***CNAME [#x15d6ff8] -ドメイン名の正式名を指定するレコード -ホスト名に別名を付ける場合に使われる --[[CDN]]などの外部のサービスを自分のドメイン名で利用する際に使われることがある --同じゾーンの別のドメイン名を指定することもできる --エイリアス -フルリゾルバが問い合わせをしたドメイン名にCNAMEレコードが設定されていると、CNAMEレコードに設定されている正式名に対して再度名前解決を行い、その結果を応答する -CNAMEレコードを設定したドメイン名に対して、他のリソースレコードを設定することができない(設定した場合は動作保障されない) -1つのドメイン名に対して複数のCNAMEレコードを設定することができない -[[Zone Apex]]は、CNAMEを設定することができない。 -フォーマット ドメイン名 TTL IN CNAME 正式名 ***TXT [#ndf4d8e2] -ドメイン名に対して任意のテキスト情報を設定するレコード -[[送信ドメイン認証]]で使われる --[[SPF]] ---メール送信元サーバを指定する --[[DMARC]] -フォーマット ドメイン名 TTL IN TXT 任意の文字列 ドメイン名 TTL IN TXT "任意の文字列" ***PTR [#eedf7472] -Pointer record -ドメイン名の別名逆引き -IPアドレスからドメイン名を逆引きするためのレコード。 -フォーマット 逆引き用のドメイン名 TTL IN PTR ドメイン名 --逆引き用のドメイン名 ---[[IPv4]]:(1バイト毎に区切ったIPアドレスを逆に表記したもの).in-addr.arpa. ---[[IPv6]]:(4ビット毎に区切り"."(ドット)で連結したIPアドレスを逆に表記したもの).ip6.arpa. ***OPT [#t33d8ce5] -EDNS0に関する情報など ***CAA [#kbcf2212] -[[サーバ証明書]]の発行を承認した認証局のコモンネームを指定するレコード -第三者による不正な証明書の発行や誤発行を防止する ***HTTPS [#l099aa56] -Webサーバの情報を設定する ***DNSKEY [#zbcbe1ef] -[[DNSSEC]]の[[デジタル署名]]で使った公開鍵を設定するレコード -フォーマット ドメイン名 TTL IN DNSKEY フラグ プロトコル アルゴリズム 公開鍵 ***RRSIG [#cfadd204] -[[DNSSEC]]の[[デジタル署名]]で生成した署名を設定するレコード -フォーマット ドメイン名 TTL IN RRSIG タイプ アルゴリズム ラベル オリジナルTTL 有効期間終了時刻 有効期間開始時刻 鍵タグ 署名者 署名 ***DS [#k7769485] -[[DNSSEC]]の公開鍵(DNSKEYリソースレコード)を元に生成した[[ハッシュ]]値を設定するレコード -DSリソースレコードは親ゾーンの秘密鍵で署名され、親ゾーンに登録する --署名はRRSIGリソースレコード(タイプ:DS)で登録する -フォーマット ドメイン名 TTL IN DS 鍵タグ アルゴリズム ダイジェストタイプ ダイジェスト([[ハッシュ]]値) ***SVCB [#mf723189] *関連用語(リソースレコード) [#i41d45dd] -リソースレコードセット --RRset --1つのドメイン名に対してクラスとタイプが同じリソースレコードの設定のこと --データのみ異なるリソースレコードが複数、またはリソースレコードが1つの場合もリソースレコードセットとして扱われる -グルーレコード --任意元の権威サーバに設定する任意先の権威サーバのNSレコードに対応するA/AAAAレコードのこと --フルリゾルバが任意先の権威サーバに名前解決を依頼する為には、任意先の権威サーバを知る必要があるのでそのためのもの *関連用語 [#p5ec76b0] -[[DNS]] -[[ドメイン]]